「キャリア」と「進路」の違いってそんなにあるのか

最近はTwitterでつぶやいてばかりで、ここ20日近くブログに書いてませんでした(汗)
それというのも、授業やら来年度の準備で忙しかったからです。とくに来年度のシラバスの作成。うちの職場は他の大学に比べるとかなり作成を始める期間が遅かったのですが、それというのもシラバスのフォーマットの変更があったんですよね。授業回数を定期試験抜きで15回にすること、予習復習を明確に書くこと、学生の達成目標を明確に書くことと、最近のシラバスの特徴ではあるのですが、一度にそれらに対応しなければいけないため、書くのにちょっとだけ*1苦労しました。

そのシラバス作成のなかでも、とくに一番大変だったのは新しい科目のシラバスの作成なんですよね。しかも科目の目的と概要があいまいで「担当者まかせ」の状態…もう1カ月くらい悩みました(涙)簡単にいえば、キャリア形成にかかわる科目なのですが、それを正規科目でやろうというものなのです。
そうこうしているうちに締め切りが近くなったのですが、ちょうどこんなニュースをあるブログ経由で見つけました。

文部科学省は、不況による雇用情勢の悪化や、実質的な大学全入時代の到来による大学生の多様化などに対応するため、2011(平成23)年度から大学教育の中に「キャリアガイダンス」などを盛り込むことを決めました。職業指導などを、正課の一環として制度化することが狙いです。

http://benesse.jp/blog/20100125/p2.html

詳しいことは、引用元の記事や中央教育審議会の該当のページを見ていただくとよいのですが、要は、大学において正規のカリキュラムの中にキャリアガイダンスなど指導を導入することになるだろう、というニュースです。
ここで注意したいのは、言葉の定義。ニュースの見出しでは「進路指導」ですが記事に書かれているのは「キャリアガイダンス」「職業指導」「就職指導」という言葉が見られます。
大学生の卒業後のあり方を、「進路」というべきか「キャリア」というべきかという問題があると思うのです。私もシラバスを作るときに、かなり悩みました。今のご時世、卒業後に就職したり大学院や専門学校へ進学したりプーになったり(汗)、多様化していると思います。そのなかで就職、就職というは難しいんでしょうね。中教審の担当部会でも、キャリアガイダンスを「大学における社会的・職業的自立に関する指導等」と上手い定義をしています。個人的には、これはアリだと思っています。

現実に学生と向き合ってみて、「キャリア」というのは将来のライフプランも含めた大きな目標ではないかと思っています。その目標への手段が「進路」ではないかな、と最近では考えています。

さて、そんなこんなで新しいキャリア形成に関係する科目のシラバスは書けたのですが、ちょっとグタグタの内容(汗)実際の授業のほうで、できるだけ学生にとって良いものになるといいのですが、

*1:「ちょっとだけ」なのは以前非常勤で行っていたさきはもっと厳しいシラバスを作った経験があったので。