携帯電話のフィルタリングの課題

携帯電話のフィルタリングについて調べてみて、新しく知ったのが「ゾーンニング」という言葉。対象となるユーザを適切な行動への導くための区別、という意味になるのでしょうか。そのゾーンニングの話も含めた、モバイル社会に関するシンポジウムに関する、まとめ記事があったので、紹介します。

この記事で印象に残ったのは、次の部分。先日、高校生相手に話をしたときにも、少しですが配慮しながら話した部分と重なっています。大人の側も子どもの側も、ケータイでつながる世界が、現実世界とどう違うのか・どこが同じなのか、という背景をしっかり押さえないといけないでしょう。

  • Web社会の問題化の背景
    • 従来は情報へのアクセシビリティが「場所」「時間」「年齢」「身分」その他で区別・管理されていたが、Web社会の到来によって社会の様々な領域における従来の区別が相対的に弱体化。
    • 従来の区別の失効に対する不安やその発露としての対策ニーズの高まり。
    • これまで慣習やWeb以前のメディアを前提としてきた制度を再帰的に設計しなおす必要がある段階。
モバイル社会シンポジウム2008「モバイルが超えるシステムの境界」・対談「フィルタリングを求める社会とゾーニングの未来」 参加

あと、討論ではあまり触れられていませんでしたが、個人的には学校の役割も重要ではないかと最近思っています。個人、企業、行政だけでなく、教育現場でも何らかの対策が必要です。それが、現在の情報モラル教育の延長線上にあるかどうかはわかりませんが。

シンポジウムで会った討論の内容は、モバイル社会研究所の「未来心理」で後日発表されるそうです。