大学認証評価

朝、新聞を見てびっくりしたのは、このニュース。

 大学や短大などの認証評価機関「大学基準協会」は24日、07年度認証評価の結果を発表し、宇都宮共和大(栃木県那須塩原市)に対し、協会の定めた基準に適合していないと判定した。「不適合」判定は04年度の制度開始以来初めて。また、昨年の新司法試験の前に元教授が学生を相手に答案作成の練習会を開くなどして問題となった慶応義塾法科大学院(東京都港区)に対しては、「適合」としたうえで、再発防止策の徹底状況などを示す資料提出を求める条件を付けた。

http://www.asahi.com/national/update/0324/TKY200803240356.html

大学関係者が戦々恐々とするのが、大学認証評価。つまり、第三者に「あんたんとこの大学は教育とか研究とか経営とかがちゃんとしとるっ!」というお墨付きをいただくシステムです。どの大学もそのお墨付きが2010年までに必要になるのです。一度お墨付きを頂いても、7年ごと(法科大学院は5年)に、再評価してもらわないといけないというシステムです。

お墨付きをもらうどころか「不適合」、つまり不合格となると、大学の一大事です。2007年度の、2つの評価機関(大学基準協会日本高等教育評価機構)の結果を見てみます。

まずは、大学基準協会の「公益財団法人 大学基準協会 - 評価事業/大学評価/公表方法・評価結果/2007(平成19)年度「大学評価」の結果について」から。「適合」が合格。「勧告」「助言」は、合格したけど改善項目があって4年後までに改善報告の義務があります。今回問題となった「保留」は、適合か否かの判断を保留するということです。

  • 適合:50大学(ただし、勧告が13大学、助言が50大学)
  • 保留:4大学

ここまでの結果には、不適合になった大学はでてきません。「再評価」、つまり昨年度までの評価が「保留」だった大学の評価の部分に、「不適合」が出てきます。評価結果をざっくり見た感じでは、入学生の減少が一番問題視されているようです。ちなみに、不適合が出たからといって、即大学が存続できなくなるわけではないですが、影響大きいですよね……

  • 再評価の結果、適合:1大学
  • 再評価の結果、不適合:1大学


次に、日本高等教育評価機構の「http://www.jihee.or.jp/kikanbetsu/kikanbetsu_kekka19.html」から。「認定」が合格。「保留」は基準を満たしているかどうかの判定を保留するということです。業界では大学基準協会のほうが基準が厳しいとみられています。

  • 認定:37大学
  • 保留:1大学

他人事ではない話です。地方の大学、小規模の大学には厳しい時代です。現代GPとか特色GPなどの制度と合わせて、大学を選択する理由になるのでしょうね。