型にはまらない「環境」
いつもの研究会が日曜日にあり、今回は「Squeak eToys」について発表、というか説明をさせてもらいました。
- 作者: 梅沢真史
- 出版社/メーカー: ソフトリサーチセンター
- 発売日: 2004/10
- メディア: 単行本
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4年ほど前に、ある授業で使ったことを元に説明をしたのですが、SqueakやeToysそのものや授業に関することを説明するのは楽でした。でも、その前後の今回Squeakを紹介することになった理由や、まとめを考えるのがすごく大変でした。
個人的にはSqueakに共感する元になったHyperCardの話を導入にさせてもらいました。まとめには、プログラミングが誰にでもできるようになるものなのか、ということから、ちょっとライフハックとかにも触れてみました。結局ごった煮状態になって、聞かれた方の記憶に残ったのは、Squeakの実際の操作かも知れません(汗)
さて、Squeak関係で、「Scratch」についても触れました。MITメディアラボで開発されている、eToysライクなオーサリングツールです。対象年齢が8歳からというのも衝撃的ですが、YouTubeライクな公式サイトに公開されている作品集もすごいです。
- Scratch - Imagine, Program, Share
- 子どもたちがOSS活動、プログラミング言語「Scratch」が開く未来 − @IT
- http://journal.mycom.co.jp/articles/2007/05/25/007/index.html:tiele
SqueakもScratchも、いずれもオープンソース。というか、ScratochはSqueakベースなんですが(笑)そして、いずれも教育を意識したソフトであり、使い方次第で、ゲームにでもシミュレーションでも、どんなことでもできるモノを作れる、というのが大きな特徴でしょう。
研究会では、この「何でもできてしまう」ことについて、いろいろなご意見をいただきました。「何でもできてしまう」が故に、よく考えて使わないと、目的を明確にしないと、など。いずれも、まったく同感です。でも、個人的には、それゆえに「使ってみれば」とも思うのです。
どうしても学校の授業では、こういう「型にはまらない」ソフトは使いづらいと思います。もしくは、使うとすれば、機能のある部分を切り取って、例えばプログラミングのために使ったりするでしょう。つまり、授業そのものが、コンピュータの利用を制限してしまっているのではないかと思うのです。
でも、Scratchはプログラミングの側面がやや強いですが、Scratchは「環境」といったほうが良いソフトウェアです。特定の機能だけしか使わないのは、もったいない話です。難しい話なのはわかっていますが、「全部の機能を使ってやろう」というくらいに、骨までしゃぶるくらいに(笑)、使い倒して始めて良さが引き出せて、教育上の効果もあらわれるのではないか、と思ったりするのです。こう書いていても、やや支離滅裂ですが(汗)