大学のFDが義務化、でもね…

おそらくどの大学でも、FD(ファカルティ・ディベロップメント)は何らかの形でやっていると思います。最低、授業評価(授業改善とも言う)のアンケートくらいは実施しているでしょう。これまでは各大学の努力義務みたいなもんだったんですが、来年度以降は「義務」になるそうです。

第一  大学設置基準等の一部を改正する省令(平成19年文部科学省令第22号)

(1) 改正の概要
(引用者注:途中省略)
6 教育内容等の改善のための組織的研修等
 大学は、授業の内容及び方法の改善を図るための組織的な研修及び研究を実施するものとすること。(第25条の3関係)

大学設置基準等の一部を改正する省令等の施行について(通知):文部科学省

平成20年度から義務化になることで、全部の大学が「んじゃ、FD頑張らねば」となるんでしょうか。はっきりいって、疑問ですねぇ。形骸化を推進させるだけじゃいのかなぁ。確かにFDは大学の特色や現状ごとに目的や手段は異なるでしょう。でも、ある程度の指針をきちんと示さないと、形だけのFDが行われるだけじゃないですかね。「授業の内容及び方法の改善を図るための組織的な研修及び研究」なんて、すごくあいまいですもん。もしくは、どことはいえませんが(汗)、どんなFDやったらいいか迷走状態になる場合もあるでしょう。
「FD」をやろうという心構えというか方向性はいいですけど、その活動をどう評価するべきかまで踏むこまないと、やってる意味が半減してしまうと思うのです。