ライフハックスも情報リテラシの1つの形ではないか

GTDに代表される、ライフハックス。「hacks」という言葉は、もともとコンピュータのユーザの行動が起源になっているわけですが、様々なツールを駆使して、生活や仕事において、目標を達成したり、ストレスフリーに行動できるようにしていくのは、一種の情報リテラシじゃないかなぁ、と以前から思っていました。

本書は、そんなライフハックスを、心理学的・脳科学的な側面から、ライフハックスの有効性を示しています。ただし、決して「これがベスト!」という手段を紹介しているわけでなく、「こんなツールもあるよ」「これにはこんな効用があるよ」と、読者の視点に立って、ライフハックスを検証しています。

タスク管理やスケジュール管理は当然として、情報の整理に特に力をいれて解説している印象を受けました。これは、著者があの「『超』整理法」に大いに刺激を受けたからでしょう。書類を封筒に入れ、取り出した封筒を棚のどちらか一方に戻すだけで、情報が機能的に整理される。この単純でも非常に強力な方法は、私も参考にしています。確か最初にこの本を読んだのは学生のとき。隣の研究室の先生が面白いといっていたので、購入したのがきっかけでした。著者は、さらに「時間編」におけるタイムマネージメントも参考になったそうです。

「超」整理法―情報検索と発想の新システム (中公新書)

「超」整理法―情報検索と発想の新システム (中公新書)

「超」整理手帳2008 スペシャルBOX (MouRaピース)

「超」整理手帳2008 スペシャルBOX (MouRaピース)

最近話題になっている、「スケジュール帳に自分との約束を記入する」「ポケットひとつの原則」など、有名なライフハックはもちろん、どうやれば人は仕事や勉強に向かえるようになるのか?勉強ややりたいことを習慣づけするにはどうすればいいか?といった、心理的脳科学的な側面から効果があると思われる、ライフハックスも紹介されています。手軽にライフハックスとその効用を知ることができると思います。