文字と図解の絶妙なバランス

新学期がはじまってから、ほぼ毎日2コマ以上の授業をやるという、結構タイトな日々を過ごしています。この生活があと二カ月以上も続くと思うと涙が出そうです(涙)

そんなこんなで、今期の担当科目は、基礎教養科目の情報リテラシー、学科の基礎ゼミ、専門科目の統計学に関するものなのですが、今悩んでいるのが、1年生相手の基礎ゼミなんです。この科目は、最近高等教育ではやりの「初年次教育」のひとつなのですが、自分自身が学生のころにはそんな科目なかったわけですがら、これまでの日記で書いたようにいろいろな関連本を読んで勉強しています。

先日やったのは「ノートテイキング」。直訳すると「ノートを取る」になりますが、単に板書を写したり、話していることをそのまんまノートに書かいても駄目ですよね。ノートは読み返すときに、はじめて意味があるものだと思いますから。独学の場合は、そもそも「取る」ことができないですし。

そういう意味では、単に「取る」のではなく「ノートを作る(創る)」というちょっとした工夫が必要になると思います。そんなとき、文字に書いてまとめるだけでなく、図形やイラストを描くのも大事なわけです。いわゆる「図解」ですね。そんなときに役に立つ本がこちら。

頭がよくなる「図解思考」の技術

頭がよくなる「図解思考」の技術

図解を活用して関係性や構造を理解して思考をしよう、という内容です。基本形である箱形と矢印の使い方から始まり、それらをもっと複雑に使ったり、表やグラフ(それも簡単なのでよい)をちょっと描くことで、見返したときにぱっと理解できたり、理解をもっと深めたりできます。先日学生にもちょっと紹介をしました。こんな簡単な図解ですけどね。

説明はしましたが、こういう道具は自分でどう使えばいいか試行錯誤してもらうしかないと思います。この説明をしたときには、それを試してもらう時間がなかったのが一番の問題でした。1年生向けのゼミナールでは、手を動かしてもらうことが一番だと思うので。文字だけでまとめるのもいけないですし、図解だけで細かいことがわかるわけではないと思います。そのバランス間隔をつかんでもらわないといけないと思っています。あと10回以上は授業があるので、また描いてもらう機会を作って少しは身につけてもらえるといいのですが。