実を実らせたいなら適切な剪定と丁寧な世話を忘れちゃいけない

最近、自分のはてなアンテナに追加させていただき、仕事上大変参考になっている日記があります。
中央大学のウェブマスターをされておられた渡邉純一さんの、「渡邉純一の大学Web日記」です。

ちょうど今書かれているのは、現在、大学のウェブを取り巻く人たちについての考察です。最近大学業界でもよく「ステークフォルダー」という言葉が使われるようになってきましたが、ステークフォルダーごとに対する大学のウェブの利用のされ方などが、非常に鋭く適切な指摘がされています。今後、大学のウェブをどう育てていくかの大変重要なヒントになっていると思いました。

育てるといえば、先月は、現在までの「大学のウェブがどのように立ち上がっていったか」という歴史を紐解く記事が書かれていました。大学のウェブサイトを果樹園に例えて、「芽」から「藪」、「幹と枝」、「葉と花」「実と新たな芽」というように発展していった、大学のウェブの歩みを紹介されています。その内容があまりにも共感できるというか、「そうそう、そうだった」とうなずくような内容ばかりでした。さて、うちの職場は、今どの位置にあるのか…

そんな記事の中で、印象的だったのは、次の部分です。

そこで、どう進むであろうかは後にお話しするとして、現在の大学が当分の間、現在と同様な形で継続するとしたらという前提でWebサイトの完成期を表すとしたら「実と新たな芽」の時代が完熟することで、果樹園的なWebサイトが完成するであろうことを述べておきたいと思います。ただし、諄いようですが、あくまでも現在の大学の仕組みがそのまま残ることを前提としてのことです。大学そのものの形が大きく変化してしまったとしたらその限りではないのです。

渡邉純一の大学Web日記

大学はいま、さまざまな角度から大きな変化を求められています。そんななかで、果樹園的なサイトすら構築できていない大学は、情報発信という点ではほかの大学に大きな後れをとることになるかもしれません。きちんと育てれば実になる芽や種を上手に発見して花を咲かせてあげることが、大学の広報の心構えとして大事ではないでしょうか。また別の言い方をすると、今果樹園的なサイトが構築できなくとも、この大きな変化を利用して、ほかの大学にない(古臭い言い方になりますがWeb2.0志向の)ソーシャルなサイトとして生まれ変わらせることができるチャンスかもしれません。