「自分をグーグル化する」とは「自分が自分ための情報インフラになる」こと

勝間和代さんといえば、出す本出す本ベストセラー。ちょっと前にも「無理なく続けられる 年収10倍アップ勉強法」を読みましたが、勝間さんの本は、マッキンゼー仕込みの論理的かつ明快な説明と、自分自身の体験に基づく主張が書かれていて、内容がすごく理解しやすいです。そして、これは個人的に思うことなのですが、おせっかいというか「女性らしさ」というか「おかんらしさ」みたいなのも、ちょっと感じるのです(汗)今回読んだ本は、サブタイトルに「グーグル」を持ってきてはいますが、基本的に知的生産に関することを仕事面だけでなく生活面からも述べておられます。そういう意味で、勝間さんらしいちょっとした「おせっかい」らしさが、いい感じでにじみ出ている本です。

この本のエッセンスを、てっとり早く入手しようと思ったら、「はじめに」と「目次」と「最終章」を読むだけで十分です。とくに最終章では、それまでの6つの章で述べてきた主張や行動などが見事にまとまっています。しかし、もし自分の知的生産術をちょっとでも変えたい、今とは言わないが明日からでも変えたい、というのであれば、しっかり最初から読んでみましょう。場合によっては、章ごとにつまみ食いで読んでもいいです。

勝間さんの主張は具体的です。「○○する」か「○○しない」など、実践主体です。たとえば、効率的な情報のインプットとしては、「マスメディア情報を減らし、実体験、他者体験、良書を3大情報源とする」というに、具体的な行動を主張されています。もちろんそれを裏付ける説明や体験談などが述べられていますが、主張されている行動は、たいていが「これならできるかも」と思わせてくれるものです。そして勝間さんの本のいいところは、それを後押しするような「おせっかい」が付いてくることです。本書では、文中や付録に、役立つリンク集やガジェット類、書籍などが山ほど紹介されています。

読む時間は、ちょっとまとまった時間があれば、すぐに読めると思います。ページ数は300ページ近いのに、そのように読めるのも勝間和代さんの本の特徴ではないかなぁと思います。読者と対話するかのように、論理的かつ明快な説明なのですが、なにか人間らしさを感じさせる文体がとても心地いいです。「よし、ちょっとやってみるか」と後押しをしてくれる、心地よい「おせっかい」感が随所によくでている、役立つ本だと思います、