プログラミングのお勉強は因数分解の勉強と同じようなもの

昔の、GUIも大したツールも何もないパソコンの時代は、たしかにプログラミングに価値があったし、取り組みやすい道具(BASICとか)がありました。
しかし、現在はどうなのかなぁ、と情報教育の末端を務めさせてもらっている立場として、よく考えます。今日、はまちちゃんの記事をみて、「なるほどっ!」と思いました。あれもこれも最初っからできる、今のパソコンでは、プログラミングはかえって小難しいい存在なんですよねぇ。

今時のコンピュータは、何か押せば、たいていきれいな画面がでてくるから、
自分で作るにしても、なにかそういうものじゃなくちゃ、たぶんピンとこない。

黒いコンソール画面に文字が出るだけのプログラムや、
ファイル内容が変化するだけのプログラムなんかつくっても、
なんの役にたつんだよとか思いながら因数分解の勉強させられてる気分になっちゃうかもしれないね。

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結局「これ、作ってどうなるの?」というのが、プログラミングを教えられる側の感想なんでしょう。実は、個人的にもそう思ってます。だから、情報教育の中で、「プログラミングがっ!プログラミングがっ!」というのは、正直聞きたくないんです。確かに、コンピュータは情報を作り出すことができる道具です。情報を「モノ」といってしまえば、コンピュータは今も「モノ」作りの道具です。でも、そのための道具がプログラミングでなくでも全然いいと思っています。
その一方で、かつて自分がMacintoshハイパーカードに感動したような、プログラミング的なモノ作りの体験も、今の学生にはしてほしいと思っています。私は、コンピュータを「何かを作り出せる」道具だと、捉えたいので。コンピュータを作って、何かを生み出す。そういう経験をした若い人たちは、きっといろんな分野に貢献できると思うのです。