大学生にとっての情報リテラシー

大学生のための情報リテラシー - livedoor Blog(ブログ)の加藤先生@岐阜大の書かれた本。前書である「大学生のための情報リテラシー レポートの書き方からプレゼンテーションまで」から、Officeでの記載をOpenOffice.orgに書き換え、内容についても全体的に見直されています。今の時代にあった、教員が大学生に対して求める最低限の情報リテラシーについて書かれています。

内容的には、先ほどの奥村先生の本と同様、情報リテラシー全般について述べられています。画面のキャプチャや図は充分あるのですが、文章が非常に多く、一見読みにくい印象を持ちます。しかし、その内容を読めば、著者の考える「大学生にとって必要な情報リテラシー」を伝えようとする、アツい文章であることがわかります。非常に丁寧に、具体的なニュースや事例などを使いながら、情報を調べ・考え・伝え・まとめるための考え方や行動を説明しています。
個人的に気に入ったのは、第2章第2節の「情報発信・情報共有」の最後の「形式知暗黙知」の説明です。このようなことに触れているリテラシー本はないでしょう。Web2.0という潮流によって、単に情報を共有するだけでなく、知を形作ったり知を引き出すことができるようになりました。そのことに触れることは、大変重要だと思いました。