理屈はわかるけど実態には合わないよね

新しい政権になって、いろいろな改革がはじまりつつあるようですが、そんな中でひとつ気になるニュースが。大学での教員養成課程を4年間から6年間にしようというお話。

川端達夫文部科学相は18日の記者会見で、民主党が総選挙のマニフェストで掲げた「教員養成課程の6年制化」を含めた教員の質向上策について、近く検討に入ることを明らかにした。川端文科相副大臣2人、政務官2人による政治主導で行うという。

http://www.asahi.com/politics/update/0919/TKY200909190001.html

うーむ。私の勤務先も教員養成課程がありますが、6年制化になると止めることも検討しないといけないかもしれませんね。
教員養成課程のある大学の多くは、教員養成の専門の学科・専攻・コースがあるわけでなく、「○○学科では○○教員の教員免許も取れます」という形だと思うのです。つまり、学科教育の4年間にプラスαで教員養成のための科目の単位が取れれば、教員免許が取れるわけですね。こういう大学は、6年制になったからといって教員志望の学生だけ別コースにするのは難しいでしょうから、教員養成自体をあきらめないといけなくなるような気がします。

ただ、教育大学や教育学部のある大学とかは6年制になっても、わりと対応しやすいのではないでしょうか。卒業生の全員が教員になるわけではありませんが、教員養成が主目的の大学・学部がほとんどでしょうから。

6年間でみっちり専門性を身につけたり、プラス2年で長期間の現場での実習を行ったりすることを想定しているのでしょう。たしかに教師力の育成にはつながると思います。ただ、教員養成している現場としては困るなぁというのが正直なところなんですよね……

追記

はてブの情報とか見ると、プラス2年分は大学院でお勉強、ということのようですね。公式な情報は未確認ですが。
元記事のはてブのコメントにもありましたけど、院卒で教員になれなかったらどうするんだろう。院卒なのに臨時採用で教員になる覚悟のある学生がどこまでいるか。それでも採用されればマシだけど、現実の教員採用状況を見ると、今でさえ新卒で教員になれるのはあんまりいないんですけどねぇ。