自分の授業スタイルにあった教材

以前の記事で、学生に教材に関するアンケートを取っていることを書きました。あらためてアンケートのきっかけを書くと、情報リテラシ系の授業で、Moodleを導入しています。そこに、操作を収録した動画教材を用意しました。これまでは、プリントに加えて、プロジェクタを使った教員による説明でやっていたわけですが、それに動画教材を加えた形になります。より授業の様子を詳しく書くと、まず、課題のポイントや動画の見方を説明した後、収録した動画教材をプロジェクタに映して、課題の作る流れや操作を説明します。学生は、説明やプリント、動画教材などを見ながら、自分のペースで課題を作っていくことになります。

そういう状況で、今後の教材作成の方針の参考のために、教材としては何をよく使ってて、何が役立っているかということを、出席確認がわりにアンケートで調べてみました。出席書くにがわりですから当然記名式ですが、成績に反映しないことは十分周知しました。

結果は、次のようになりました。

全体艇に見れば、プリントが一番参考にされているようですが、動画教材もそこそこ参考にしてくれているようです。教員の説明だけではだめなようで、教材の組み合わせが重要ですね。「プリントと動画教材の両方」は、見方によっては、教員やスタッフの代わりを動画がしてくれているのではないかと考えることもできるかも知れません。


圧倒的にプリントが役に立っているようですが、結構動画教材も健闘していると思います。プロジェクターを使った説明は、あまり見てくれていないのかなぁ(涙)教員はむしろ、対面での指導に効果があるのかもしれません。

実は、動画教材を導入したのは、id:lionusさんらが既に先行して実践されておられるのを参考にしたのと、補助スタッフの人員不足や能力の問題、また学生の情報リテラシ能力に年々格差が広がっている傾向を感じていたからです。自分の教えきれないところや学生自身が話を聞き逃しているところをフォローしてほしいと思って作り始めました。

実は昨年度試験的に作り始めた時は、かなり手間暇をかけて作っていたのですが、現在の動画教材は、基本的に課題を作る操作を最初から最後まで撮りっぱなしです。Captivateをキャプチャソフトに使っていますが、収録した後に、最初のシーンに途中のいくつかのステップにシーンを移動するボタンを用意しているくらいが目立った工夫です。この方が、用意するファイルも少なくて済むし、もともとCaptivateの機能として付いている、再生などのコントロールボタンを活用してもらえると思ったからです。

Adobe Captivate 3.0 日本語版 Windows版

Adobe Captivate 3.0 日本語版 Windows版

さて、今回のアンケートから今後の自分の授業の教材作成の方針を考えると、プリントも動画もですが、目的は「お手軽に使えて必要不可欠な説明がある」とし、プリント中心でいこうかなと思います。作るのにすごく時間がかかりますけどね(汗)それをフォローする意味で動画教材を活用したいと思います。別のアンケートでは、動画をどの程度見てるか聞いたのですが、半数近い学生がところどころ見ているらしいので、ひとつの動画ファイルで好きなところを見れるようにするのがいいようです。プリントに話を戻すと、動画と同様のことがいえて、プリントを活用している学生の半数くらいが「操作がわからないところだけ読んで」いるようです。こちらも見栄えの工夫が必要かもしれません。

ただ、今回のアンケートでは、教材を通した操作の説明や課題の作成といった、操作中心の説明や理解について焦点を合わせています。授業では、それ以外の活用のポイントなども説明しているので、それらがはたしてどこまで理解されているのかが、今後の課題かなぁと思います。