コンピュータを使わない情報教育

奥村先生@三重大のブログで見つけた本です。
夏休み前に購入して、ようやく目を通しました。出版社から購入できます。Amazonからの購入はできません。
コンピュータを使わない情報教育 アンプラグドコンピュータサイエンス

最初にざっと目を通したあと「これは情報技術・情報科学の本だなぁ」という印象を持ちました。実際、「はじめに」には、こう書かれています。

 この本は課外活動や正課の授業で活用できます。コンピュータの専門家でなくても、子どもと楽しく学べます。この本はコンピュータの内部の仕組みをわかりやすく解説した「学習」で構成されています。問題には解答が用意されており、各学習の最後では「実際のコンピュータでは」という説で学習内容をまとめています。

もちろん、数学に関すること、問題解決や創造性に関することも盛り込まれ、体験できるようにはなっています。目次を見ればわかりますが、データ表現、アルゴリズム、プログラミング(手続き)の大きく3つの構成に分かれており、基本的に教員が用いる指導書として書かれています。一つ一つの単元は、いくつかのゲームと振り返りの議論を通じて、子どもたちが体験的に情報技術・情報科学を学べるようになっています。また、情報に少し不慣れな先生には、日本語版の追補が参考になると思います。各学習の解説が図解を使いながらコンパクトにまとまっています。

三重県松阪市立飯南中学校では、この本の内容をもとに、実際に授業を行ったそうです。中学校や高校での授業に効果があったそうですが、基本的な考え方(アンプラグドな考え方)は大学での教育にも使えるかもしれません。