図書館で借りた本

子どもと近所の図書館にいくせいで、大学生のとき以来、図書館で本を借りています。で、そろそろ返却しないといけないので、感想を(汗)

分かりやすい図解コミュニケーション術

分かりやすい図解コミュニケーション術

タイトルに「図解」と書いてありますが、イラストがたくさんあるわけではありません。相手に「わかりやすい」と感じてもらうための説明手法が、やさしく解説してあります。著者の「分かりやすい○○」シリーズを、もっとわかりやすくした本だと、個人的には思っています。

図解の重要性や、人がものごとを理解するしくみを説明したあと、著者の「7つの秘伝」が公開されています。でも、個人的には、7つの秘伝はテクニックに過ぎなくって、参考になったのは最初の2つだけ。その前に書かれていた「図解作成の手順」のほうが、とっても参考になりました。

「図解作成の手順」では、新聞の社説を要約しプレゼンのための設計図をつくる説明をしています。何が大事かをはっきりさせ、さらに分類するわけです。

  • キーワードを抽出する(主役級のキャストを集める)
  • 情報の構造を描き出す(登場人物とその相互関係を明らかにする)

情報の構造って、大事ですよね。でも、自分でプレゼンとか作るときに、きちんと把握できないことが多かったです。包含、同列、因果、などなど。これらの関係を把握することが、「わかりやすさ」にとって大事だな、と痛感しました。

99・9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方 (光文社新書)

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著者によると、「科学的な考えを持つことで、柔軟に考えることができる」ということを訴えたいのでしょう。確かに、読んでいくと、頭の中がぐにゃぐにゃになりました。科学にまつわるいろんな時代の話が書いてあって、頭がこんがらがったので(汗)

まぁ、確かに物理的な現象を説明するときには、ある仮定を元にしてますからね。帰納的に「こういう現象がいっぱいあるから、こういうルールがなりたつ『はず』」と。社会にある「当たり前のこと」だけじゃなく、自分自身の「当たり前のこと」も疑うのは、科学者にとって重要な姿勢です。世の中の人みんながそうだと、ちょっとしんどい世界かもしれませんが…

「批判的にモノを見る」よりは、安易に「うん、そうだね」と納得してしまう姿勢が大事なのでしょう。著者も「常識や先入観、固定観念を疑えといっているわけではない」と書いています。頭の中のスイッチをちょっと切り替えるだけで、世界の見え方が変わる。こんな柔軟な姿勢は、今のような殺伐とした世の中で必要なことかもしれません。