いまはこれが精一杯…

先日、「e-Learning WORLD 2006」なるものが、東京で開催されました。毎年やってるんですけどね。e-Learningに関する企業展示とエラーい方々の講演が主な内容だと思います。

こちらに参加された、情報教育を勉強されている社会人大学院生の方が、ご自身の日記で感想を書かれています。ちょっと長い引用になりますが…

目的は、e-learningの販売パンフやプレゼンの資料などに
e-learningの学習効果が少しでも書かれていれば、
それを、研究の参考にさせてもらうことでした。

家に帰って、頂いた資料はすべて捨てました。

ほとんどの資料に載っているのは、
効率化の効果ばかりでした。
ビジネスライクですね。

e-learningを採用する側の効果も大事でしょうが、
学習者の効果がなんなのかを明らかにしないと、
学校現場に、そんなもんが入っても
教員が使わないでしょう。
e-learning WORLD - 情報教育雑記帳

私は、この手のイベントにはもう何年も参加してません。前職の時には仕事の関係もあるから行ったりしましたが、今は時間と労力を考えると、行く気になりません。理由は、上で紹介した日記を書かれている方と同様です。


こういうイベントに行くと企業ブースがほとんど。それでももって、その内容はというと、大体次のような感じ。

  • 「この製品では○○ができるんです」
  • 「○○(学校名)さんも導入されてますよ」
  • 「お値段はですね、学部や学科単位で購入していただくと(以下省略)」

この場合、1番目が効果なんでしょうか、効果というよりもシステムの機能の説明だったりするんですよね。「それができると、どうなるの?」って疑問に対する答えはありません。結局、「それは先生次第ですよ〜」なんて話になるんですが…2番目と3番目は、導入するか否かの話になるわけですが、たいていは「そんなの高くて買えねー」となるんですよね。話するなら、もっとエラい人に話すればいいのに、と思ったりするんですが。

結局、教育分野はITの世界からすると、「ITを使ってきた歴史は古い割りにまだまだ未開拓な魅力的な土地」に見えるんでしょうかね。大きいシステム入れたからって、人が変わらなきゃ意味ないと思うのです。我々にも努力が必要ですが、「これを使えば、教育がこう変わる」ってビジョンを企業側も持ってもらうといいとお互いのためにいいと思うのです。

結局、こういう展示に行くと、小物(高くても数万で買えるもの)に目がいっちゃうですよね。そういうもののほうが、具体的に何ができるかとその効果がはっきりしていて、好きですね。