「複雑ネットワーク」とは何か

本当は先週末には読み終えとくはずだったんですが、ずるずると遅くなってしまって、今日読了。ぜんぜん速読の効果ないじゃん(すぐに効果でるわけないけど)。

「複雑ネットワーク」とは何か―複雑な関係を読み解く新しいアプローチ (ブルーバックス)

「複雑ネットワーク」とは何か―複雑な関係を読み解く新しいアプローチ (ブルーバックス)

この本に関係ある領域を、ネットワーク科学やら社会ネットワークやらいうようですが、ともかく、人間関係や疫病の感染、コンピュータネットワークなど様々なネットワークを複雑さやしくみを解き明かそうという研究の入門書的な本です。
グラフ理論のようなお堅い理系の話も最初に出てきますが、それはそのあとの説明に必要なだけで大して出てきません。それよりも、ネットワークの構造や「スモールワールド」「スケールフリー」など、この分野の研究で重要となるキーワードを、実例を含めながら丁寧に解説してくれています。面白かったのは、ハリウッド俳優のケビン・ベーコンを利用した「ベーコン数」を使ったネットワークの距離の説明や、宴会ゲームを使ったスモールワールド性の説明でした。本の後半は、実際のネットワークということで、伝染病の感染モデルや通信ネットワーク、(説明が難解でしたが)脳のネットワークの話が書かれており、それらのネットワークのしくみや特徴を解説しています。
これから、この分野にちょっと手を出してみようと思って読んだのですが、非常に読みやすかったです。まぁ、ブルーバックスなんだから、読みやすくて当たり前ですが(汗)

おそらく、上の元になっているだろう、この本も読んどくべきかな。

複雑ネットワークの科学

複雑ネットワークの科学