こんなんでこの先大丈夫なのか

今、昨年東京の江東区で起きた殺人事件の公判が行われています。新聞でもテレビでも話題になっているのは、その犯行内容よりも、裁判の内容ではないでしょうか?ちょうど、産経ニュースでその公判内容を知ることができます。

ここに書かれている、裁判での検察官と被告人のやり取りを読んで、すごく違和感を感じました。もちろん、犯行目的は内容は自己中心的で残虐なものだと思います。しかし、一番不快に感じたのは、検察官の言動です。なんか、ひとりでワイドショーをやっているつもりなのか、と思いました。

このことはマスコミも話題にしていますが、今年5月から始まる、裁判員制度を意識して検察側は犯行内容を時系列に書いたボードを用意したり、実況見分の写真や被告人に書かせたイラスト、さらに遺留物の写真を、裁判官や被告人・弁護人だけでなく傍聴人に見えるように多くのテレビを使って、検察側の被告人質問をしています。また、できるだけ被告人の口から犯行の様子を語らせるように、個人的には若干誘導気味に、それでいて口調に強弱をつけながら質問をしています。読んでいただくのが一番よいのですが、本当にワイドショーのような検察側質問だと思いました。

もし自分が裁判員だったらこの事件をどう受け止めるか。今回のような裁判だと、情報を圧倒的に持っている検察側が有利になるなと思いました。一般人の裁判員にも理解できるようなわかりさすさのためという報道も見ましたが、裁判ではわかりさすさが一番重要なのでしょうか。大変疑問に思いました。

あと、この産経ニュースの記事にも疑問を持っています。記事の中で、記者のことばが「≪≫」で囲まれて書かれていますが、はっきりいって邪魔だと思います。この記事をどう読むかは、読者のものです。この記事のシリーズは、「法廷ライブ」という名前がついています。その名前もふざけていると個人的には思いますが、ライブならなおさら、記者の主観は別のところに書いておいてほしいものです。