冷静なのは当事者だけ

今年の大学入試センター試験も終わりました。受験された方々、まずはお疲れさまでした。そして、試験監督をされた大学関係者もお疲れさまでした。私も試験監督をしましたが、ホントしんどい仕事なんですよ。

さて、マスコミの報道を見ると、1日目の全試験が終わったくらいから、リスニングテストに関するニュースが流れていますね。ちょっと誇張が入っているかもしれませんが、だいたいは「またまたトラブル発生!?」とか「機器に不具合が!?」とか…リスニングテストのトラブルとそれによる再試験の報道が多かったような気がします。なんかもう年中行事のひとつになってしまってますよね、リスニングテストのトラブルの報道。今年は再試験該当者が昨年よりも増えているため、余計にそういう報道が多いのかもしれません。

ただ、機器を使う以上はなんでもそうですが、「100%トラブルなし」というのはありえないんじゃないでしょうか?マスコミの方々が使われる、ビデオカメラやデジタルカメラだって、予備を持って取材をされるでしょう?センター試験を行う大学入試センターのほうでも、トラブルがあった場合を想定して、ある程度しっかりした対応策を事前に取り決めています。実際に運営する会場校や試験監督をする人たちは、その対応マニュアルを読んで理解するのは大変なんですが。

ちなみに、このことは受験生もご存じのようです。こんな記事を見つけて、あれこれ騒いでいるは、結局はマスコミだけだなぁと痛感しました。

東京大で受験した埼玉県蕨市の男子高校生(18)は「試験開始の10分後、突然音が聞こえなくなった。ICプレーヤーの電源と再生ランプが10秒ほど点滅した後、電源が切れた」という。トラブルを申告して再試験を別の教室で受けたこの男子高校生は「最初は『まじか』と思ったけれど、再試験ができると知っていたので、それほど焦らなかった」と振り返った。

http://mainichi.jp/photo/news/20090118k0000m040071000c.html

たぶんセンター入試の模試を受験したことがある受験生は、同じ機器を使えるわけではないですが、そういうトラブルが起きる可能性があることもある程度は頭に入っているでしょう。どうしてこういう対策があることをマスコミは報道しないんでしょうかね。受験生の不安をあおるだけではないのかと思ってしまいます。