教育って誰に合わせたらいいんでしょうね
昨日は研究会だったので、大阪へ。今回は珍しく午前中から参加。まぁ、研究会でのいろいろな会議がその時間にあったのが理由なんですが。
で、午後からは研究会の本番。今回は2つの発表。全般的に、今回は内容が濃かったです。
- 基礎数学教育でのeラーニングの利用
- チームワークでコンテンツを作っているのは、完全に脱帽。
- 構想・制作時間が予想の2倍強くらいだったようだけど、自分の経験上あんなものではないかと思う。むしろ、チーム作業なのにそのくらいで収まっているのがすごい。
- 学習形態による学習成果(ようは成績)の違いは、判断が難しいと思う。ただ、eラーニングを使ったときに、成績の分布が平坦というのはなんか気持ち悪い。効果があったともなかったともいえると思う。
- eラーニングを使うと頑張る学生はより頑張り、そうでない学生はそれなりに、というのはある程度通説になっているような気が。だから最近メンターの役割が重要視されてると思うんだけど。対面授業があるんだから、なんとかならんのかなぁ。
- 企業の中で「情報」を扱う業務とそれに必要な能力
- 業務に関しては、見事に網羅していると思う。そこはすごい。ただ、背景の説明が不十分だと思った(なぜ日本の企業はセキュリティをIT関係の部署でやってしまうのか、といったこと)。
- でも必要な能力については、発表された方の思い入れが多いと思う。業務系システムとかのインターフェースが人間工学的でない場合が多いのは、ある程度通説だと思うけど。無論、最近は人間工学・認知科学の応用がなされているとは思う。
- たくさん能力があったけど、すべてではないとしても、もしこれらを大学教育に要求するなら、それは非常に難しいと思う。4年間、半期15回、単位数など、さまざまな縛りがある。
- もし、学生に「わかっていて・できていて当たり前」を要求するなら、その見返りとして企業は何をするんだろう。給与だけでいいとは思えない。