華麗なる一族(映画版)
CSで「華麗なる一族」の映画版を見ました。1974年の作品です。
- 出版社/メーカー: 東宝
- 発売日: 2004/10/29
- メディア: DVD
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役者ががすごい、映画全体の重厚感がすごいです。3時間以上の映画なのですが、全然退屈しませんでした。「あっ、あの人が!おっ、この人も!?」という豪華な配役。その豪華な役者によるしっかりとした演技。いやぁ、今のご時勢ではめったに見られないものを見るころができました。
あと、昭和40年代〜50年代の雰囲気がいいですね。建物やファッションなど映像面もそうですが、人と人との確執・友情・愛情・憎悪の入り混じった人間関係が、昭和の雰囲気を出しているような気がします。その面でも、重厚感がありますね。つまり、「ギラギラ感」ですかね。
ただし、「2007年版」では、どんなに頑張ったとところで、「昭和のギラギラ感」は、伝わってこない。「1974年版」には、前半に佐分利信・大介と京マチ子・相子による「情事」のシーンが一瞬だけあるのであるけれども、ちょっと怖いシーンではある。「2007年版」は、どんなに特殊技術を使って往時の町並みを再現したところで、全体が「デオドラント」化されてしまっているから、この「情事」が象徴する「権力と富と欲」の「おぞましさ」は、伝わってこないのである。「権力と富と欲」が主要なモチーフの作品には、こういう「デオドラント」化は、「ちょっとなあ…」と思うのだけれども…。
「華麗なる一族」の虚実: 雪斎の随想録
はて、平成のドラマが、どこまで昭和の作品に近づけるか。まだ、1回も見たことないんですが(汗)、これを機会に見てみるのもいいかなぁ。