大学の安全地帯なんてない、よね?

ようやくはてなアンテナのチェック終了。一週間近く溜まっていたので。

で、[ttp://blog.livedoor.jp/yahata127/:title=フラスコ先生のところ]で、個人的に気になる話を見つけました。大学の安全地帯、それは「事務職員」ということです。私は、以前も書いたと思いますが、事務職(正しくは技術職)から教員になった身。なので、とても気になる内容でした。

任期制の話がでている一方で、大学の中には完全な安全地帯があることに気がつきます。

それは、事務職です。
大学教員の日常・非日常:大学の安全地帯

大学教員のブログや学会などで会って話をするときにも、「うちの事務は(怒)」「なんで事務はわからんのだ」とか、事務職員に対するよくない話を聞きます。でも、フラスコ先生のこの記事は、そういう文句をいっているわけではないんです。引用のあとをよくご覧ください。

フラスコの大学でも、事務は完全にローテーション人事です。縁故の女性に限り、ある部署専属で寿まで、というケースもありますが、出世する男性陣は、あっちからこっちに異動しまくります。
(mkawanoによる、途中省略)
うちの大学だけかもしれませんが、事務の人手は少ないです。
「学務担当」「施設担当」「非常勤担当」「学生担当」「入試担当」「経理担当」などなど担当する役職は山ほどあるわけですが事務の人の数は足りていません。異動する際に、残る人に仕事を受け渡していけるときといけないときがあり、多くの場合は引きつぎもできないままにいなくなってしまいます。4人で6つぐらい仕事を担当してるので、引きつぐ余裕もないわけですな。

と、大学の事務職員のローテーションによる問題を指摘しています。個人的にはよくわかるんです。人件費削減の嵐が、職場にも吹き荒れていますから。「人材が少ないのに、なんでローテーションさせるねん!」と。専門的な知識や経験をある程度備えている人がいないと、仕事をしていてとても不安になります。安易な人件費削減や外注によって、「大学のことがわかる人」が少なくなってきている、と感じています。

しかし、同時にローテーションしない問題点を日頃感じています。「なんであの人を他の部署にいかせないんだろう」「もっと違う経験させないと、あの人、伸びないよ」と。正直、大学の事務職員って、転職しても成功しにくい職業ではないかなと思ったりしています。仕事から得られる知識や技能は、果たして他の職種で使い物になるのかなぁと。まさに、マイスターさんが挙げておられる、

1:基本的に、定時に帰れてビックリ
2:病欠や有給が優しく認められてビックリ
3:あせりがなくてビックリ
4:仕事上の責任なくてビックリ
5:組織ガバナンスうやむやでビックリ
6:ミッションがあいまいでビックリ
7:キャリアが積み上げられなくてビックリ
8:同業他社との横のつながりにビックリ
9:給料よくてビックリ
10:居心地よくてビックリ
いつの間にか、大学職員として丸2年働いてました | 倉部史記のブログ

の「7:キャリアが積み上げられなくてビックリ」という状況ではないかな、と。ちなみに他の項目は私の職場にはあんまり当てはまらないのですが(汗)

先日、以前うちの職場に勤めていた人が他の大学職員に応募して、「ここでの経験なんて全然通用しなかった」という話を聞きました。まぁ、スキルを身に着けることを職場に期待してはいけないのでしょうが、robbie21さんが挙げておられるような、大学の事務の方が「知的な成長を得られる職場」と感じられるようでないと、これからの大学は生き残れないんじゃないのかな、と思います。ホント、「大学に安全地帯なんてない」と思う今日この頃です。