教科「情報」の未履修

世間からだーいぶ遅れていますが(汗)情報教育関係の研究会では、以前から教科「情報」の未履修問題が噂になっていたような気がします。だから、今回の一連のニュースは、「やっぱりね」「世間に明らかになったか」とわりとクールに見ています。

でもね、こういう対応はどうなのかなぁと思います。一斉授業とはいえ、学年全部はないでしょ。

必修科目の履修漏れ問題で、高知市の私立土佐高校は13日、「情報A」を未履修の3年生296人を体育館に集め、大規模な補習授業を行った。「情報」の免許を持つ教員が2人しかおらず、クラスごとの補習には対応できないため。池上武雄校長は「できるだけ生徒の負担を避け、最善の方法を考えた」という。
http://www.asahi.com/special/061027/OSK200611130054.html

情報教育関係では大きなグループの、情報処理学会が提言を出してますね。

2006年10月に多数の高校において発覚した「未履修問題」は,教科「情報」の学習にも重大な影響を与えている。情報処理学会は,まず,つぎのことを要請する。
高校教科「情報」未履修問題とわが国の将来に対する影響および対策

この提言では、4つの問題を指摘していますが、現実として、それらがすべて改善されるのは正直難しいと思います。すべてを改善するには長い時間を要すると思います。高校側の都合、生徒の都合、教育委員会や行政側の都合、そして社会の都合、いろんな要素が関係していると思います。短期間で作り上げられた教科なので、いろんなしがらみの元、最も立場の弱い教科のように思えます。

教科「情報」を取り巻く環境を良くするためには、教科「情報」そのものをより良いものにする必要があるのではないでしょうか。教科「情報」の方向性や内容をより良くすることも、教科や担当する教師の立場を向上することになるのではないかと思います。