大学生のためのレポート・論文術&インターネット活用編

先日の研究会の帰りに購入した本。年度後半の授業で使うかも?ということで、Officeを使ったレポート作成関係の本を探すつもりが、論文やレポートの本を購入してしまいました。半分衝動買い(汗)

大学生のためのレポート・論文術 (講談社現代新書)

大学生のためのレポート・論文術 (講談社現代新書)

おそらく大学1,2年生が対象じゃないかと思いますが、タイトルどおり、レポートや卒業論文を書くときのルールや方法など、基本的なことが書かれています。レポートや論文のレイアウトから書き始めているのは、面白いですね。著者のいうように、これが決まらないと書きづらい(苦笑)。あとは、レポートや卒業論文の作成手順、文献や資料の探し方などが書かれています。テーマの設定なんかは、結構参考になりました。
あと全体として、著者の論文に対する考えが随所に見られます。「主張を明確に」「先行研究を批判的に検討しているか」「具体例で語る努力をしているか」の3つのポイントを、論文作成の各段階で熱心に述べています。

上の本で説明し切れなかった、インターネットの活用の話。内容としては、上の本に比べたら薄いです(汗)。しかし、本書のスタンスが「(出版時点で)インターネットを活用してどこまで論文が書けるかを考えたい」だそうなので、まぁそんなに問題はないかなと思います。こちらも、大学1,2年対象でしょう。検索サイトや各種データベース、図書検索を利用して、テーマを絞って資料を集め、論文を執筆していくという手手順が説明されています。本書でもレイアウトの話が合って、個人的には共感する部分でした。用紙全体をグリッドとして考え、印象やポイントを際立たせる工夫をするという考えには同感です。
最後には、インターネットからどのように情報を読み取るか、というメディアリテラシにも少し触れています。

Amazonのコメントとか見ると、あまりいい評価ではないようですが、個人的には結構良かったと思いました。とくに、上の本の

情報リテラシー」というのは、機器の使い方に習熟することではなく、自分なりの情報空間をつくりあげることだと考えている。

や下の本の

インターネットは、確かに便利な道具ではあるが、これがもたらす新たな地の時代は、一人一人の知の組み立てを要求するという意味で、逆になかなか難しい時代の到来であるといえる。

の部分は、非常に的を得ているなと思いました。