「自己組織化マップの応用―多次元情報の2次元可視化」
きちんと読んでみれば、1日もかからずに読めました。数式と細かい説明はきちんと追っていませんが(汗)
- 作者: 徳高平蔵,藤村喜久郎,岸田悟
- 出版社/メーカー: 海文堂出版
- 発売日: 1999/02/01
- メディア: 単行本
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コホネンの自己組織化マップ(SOM:Self Organizing Maps)の簡単な説明と、応用事例(化学分野、巡回セールスマン問題)について書かれています。付録には、SOMのツールであるSOM_PAKの紹介と実際の利用例も乗っていて、個人的にはそのためだけに買った本です(汗)
ニューロコンピューティングに焦点を当てて、SOMの位置づけやコホネンがSOMを思いつくまでを述べた後、SOMのアルゴリズムを視覚的に説明しています。ページ数は短いですが、非常にわかりやすい説明です。SOMの拡張(学習ベクトル量子化:LVQ)の話も少しですがあります。
そのあとは、化学分野でのSOMの利用事例を紹介。データの中身が良くわからなかった(汗)のですが、そこでSOMを利用する手続きは明快で、こんな風に利用するのか、と納得させてくれました。また、最後には、巡回セールスマン問題にSOMを応用した事例も紹介され、それを応用した工場でのプリント基板の穴あけ問題・旋盤問題の最適化についても書かれています。
全体としては、ページ数が少ないこともあり(175ページ)、数式も少ないし説明とかあっさりした感があります。でも、必要なことは最低限書いてありますし、意外と読みやすいかったです。SOMの理論的なことは他の本でフォローしてもよいでしょう。